冬のおしゃれにはやっぱりコート!定番もトレンドも着こなし次第♡
2016/01/08
yoko-t
冬になると、どうしても必要になってくるのが、ダウンのコートですよね。アレ?コートにフェザーと書いてあるけれど、ダウンとフェザーはなにがどう違うのでしょうか?!ダウンとフェザーを賢く選んで、スマートに着こなして、寒い季節を乗りきりましょう!!
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ダウンやフェザーは、生み出す鳥(グース)の羽根の部位の名称で、その形状や特徴が違います。
ダウン(羽毛)は、水鳥の胸のあたりの羽毛になります。みためは、タンポポの白い綿のようで、ふわふわとしていますが、芯はありません。
一方の羽根(フェザー)は背中のまさしく羽の部分であり、しっかりとした芯があり、まさしくみなさんがイメージする羽といった感じになります。
水鳥の胸部に密生し、羽軸がなく、フワフワとしたタンポポの種子(わた毛)のような形からダウンボールと呼ばれます。放射状に出ている羽枝が密生し、ダウンボールが大きいものほど、いいダウンといわれています。
◆「グース」と「ダック」の違い
“羽毛”を大きく分けると、グース(ガチョウ)とダック(アヒル)の2種類があります。
◎グース(ガチョウ)…体が大きい・羽が大きい・かさが高い・においが少ない
◎ダック(アヒル)…体が小さい・羽が小さい・かさが小さい・においがきつい
一般的に同じ水鳥の羽毛でもダックよりグースの方が、機能的に優れていて、原毛の価格も一部の例外を除きグースの方が高額です。
*一般的にダックよりグースの方が大きなダウンが採れやすい。
*グースの方がダウンの羽枝にコシがありダウンが壊れにくい。
*ダックに比べグースの方がダウンどうしが絡まって“だんご”になりにくい。
採取する水鳥の体が大きいほど、ダウンボールの大きさも大きく、温かなものになります。
羽毛は、アイダーダウンと呼ばれドイツのアイダー(Eider)が名前の由来で、今でも最高級品の羽毛として珍重されている。
「ケワタガモ」はアイスランド最北の海岸線、ヴェーガ群島に生息する渡り鳥のカモで、生息数は非常に少なく、アイダーダウンは希少性も高く、その品質も最高級とされる。
◆成熟度によって質が違うんです!奥が深いです~
年齢と成熟度が同じ場合、ダックよりもグースのダウンが優れますが、未熟なグースよりは成熟したダックの方が良質です。
未成熟な鳥からのダウンは一般的に“かさ高性能”が悪いうえ、繊維が壊れやすいため比較的短期間でへたってしまいます。
水鳥にしかありません。つまりニワトリなどの陸の鳥には無いんですね。このダウンの特徴は、吸湿性や湿度の発散性に優れていて、またその重量も軽いために、羽毛布団=軽くて暖かいといった事が可能になる訳です。
冷たい水から、水鳥が自身の胸部を保護するための羽毛が、「ダウン」なわけですね。吸湿性や湿度の発散性に優れているということは、ダウンコートなどとして着たとき、汗をほどよく発散してくれるので、冬のアウターの中で身体がムレにくいということです。
その上、軽いともなれば、なにかとかさばる冬のファッションのアウターに最もふさわしいということになりますね!
しかしながら、“ダウン”はやっぱりお値段が高い!!
どうしてダウンは貴重なのでしょうか?
採取方法は、民家に作られた巣箱に、産卵期に訪れ巣を作る。その巣に、子育ての為に胸部から大量の羽毛を抜き巣に敷き詰める。
羽毛は、子供が巣立ちした後に採取し、一つの巣から約20gの羽毛が採取される。島民はそれを「カモからの家賃」として大切に保護している。全体で年間で2,000Kg程度と言われている。現在では、法律の元で守られ大切に見守られている。巣箱65個から採れる羽毛で、一枚の羽毛布団が作られる。
ダウンウェアというのは原理上、かなりの贅沢品なわけです。いくつもの命を相手にし、その身体の一部をいただいてつくるわけですから、命の重さがそのまま衣服素材と引き換えられるダウンというのは、レザーのような高級素材と同じ原理に立っているわけです。
「生き物の命がなぜ一着数千円あたりまで切り下げ得るのか?」、私たち消費者はよほど慎重に考えたほうがいいのかもしれません。
“種の保存”のために、厳しく法律に基づかれた、希少な採取量からくる貴重性のみならず、やはり「生き物の命」の力をお借りしているからこその『貴重品』であるということですね。命の恩恵をお借りして、温かく身にまとう防寒アイテムであるということを忘れてはいけませんね。
羽毛の採取には、3種類の方法があり、採られたダウンは「ライブハンドピック」、「ハンドピック」、「マシンピック」の順で良質とされています。
■マシンピック
食用にされる鳥の羽毛は、多くは機械により採取されます。
■ハンドピック
人の手により採取されるダウンは、ダウンボールを壊すことなく採られるため、その品質は安定しています。
■ライブハンドピック
ダウン用に一定期間飼育された鳥からは、人の手により、生きたままの状態で羽毛が採取されます。
命を大事にして採られた羽毛が、もっとも価値のあるものであることは、必然ですね。
元羽軸、幹羽軸(かんうじく)及び羽枝(うし)をもつ水鳥羽毛(みずとりうもう)又は、陸鳥羽毛(りくとりうもう)の羽根で、平たく葉の様に中心に硬い芯を持つ。
羽根(フェザー)とは、羽軸が中央に通っている固い羽根で、 翼のまわりや体全体を覆っているものです 保温性はあまり高くありませんが、通気性が良いです。
掛け布団に関していうと、ダウンが50%以上とフェザーを上回る物を「羽毛布団」、50%以下と下回り、フェザーの混合量が上回る物を「羽根布団」といいます。
この羽毛布団にフェザー(スモールフェザー)が入っていることで、弾力性が出るというメリットがあります。
芯から生まれるフェザーの弾力性は、ダウンコートやダウンジャケットの型崩れ防止に一役かっているのですね。
●ラージフェザー(損傷なしのもので65mm以上のもの)
ラージフェザーはソフトフェザーとも呼ばれ、リーズナブルな枕や敷布団の中綿に用いられています。ただし、こうした製品はその性質上、次第に膨らみがなくなってきてしまいます。
●スモールフェザー(損傷なしのもので65mm以下のもの)
スモールフェザーの入った製品の方が、その湾曲した形のために膨らみがなくなることもなく快適に使えます。このように、スモールフェザーを使った製品の方がラージフェザーを使った安い製品よりも使い心地がよくて長持ちします。
かさ高性とは、その羽毛の持つある一定量の体積をいいます。JIS規格で定められた試験方法による指標や、コートなどの服飾品に充てんされるダウンのかさ高性を示す「フィルパワー(FP)」、羽毛布団に充てんされる羽毛のかさ高性を示す「ダウンパワー」などの指標があります。
つまり、ざっくり言うと
「かさ高性」の数値が大きい
↓
空気をたくさん含むことができる
↓
保温性や耐久性に優れた羽毛である
ということになるわけです。
かさ高性の数値が大きいものの方が、それだけ、同じ重さでもたっぷりと温かさを保ってくれるということですね。軽くて温かいなんて最高ですね!!
フィルパワー(FP)は、ダウンの「かさ高性」を表す単位です。ダウン1オンス(28.4g)当たりの膨らみ度合いを立方インチで示すもので、例えば600FPとは1オンス(28.4g)のダウンが600立方インチの体積に膨らんでいることを表しています。測定方法は、測定用シリンダー内に一定量の羽毛を入れ、上から荷重用円盤を乗せて一定時間後の高さを測定し、体積を求めます。その際のダウンの体積が大きければ大きいほど良質なダウンということになります。
FPは高くなればなるほど価格も高くなります。
☆ フィルパワー(FP)の測定 ☆
内径29cm、高さ50cmのシリンダーに30gの羽毛を入れ、120gのおもりを2分間のせた後、重りを取り除いて復元した羽毛の高さを測ります。3ヶ所を1mm単位まで測定し、その平均値を求めます。
“2013年に単位がinch3/oz から、inch3/30g に変更されました。羽毛30g当たりのふくらみ度合いを立方インチ(2.54cm立方)で示します。「600フィルパワー」とは30gの羽毛が600立方インチの体積にふくらんでいることを表し、数値が大きいほど良質なダウンといえます。”
500フィルパワー以上で高品質、700~800フィルパワー以上は最高品質とされます。
1000フィルパワー・・・それはそれは、ものすごい上質で膨らみの良いダウンウェアと言うことなのです!
また、レディースのファッション用のダウンコートですと、800フィルパワーくらいが最高級です。
750フィルパワーのレディースコート
UNTITLED (アンタイトル)
ホワイトダックダウンコート
¥48,000(本体)+税
羽毛布団などはこちらのダウンパワーで表示されています。
ダウンパワーの規格
“ダウンの仕分けは、以前は人の手でおこなわれていましたが、ここ数年でダウンの仕分け作業は自動化されていきているのと同時に、仕分け技術の進歩によって、より高いFPのダウンも取れるようになっています。“
商品によって
ダウン70、フェザー30
ダウン80、フェザー20
ダウン90、フェザー10
等、ダウン・フェザーを詰める割合があります。
はっきり言えるのは、 「ダウンの比率が高い」ほど 【暖かく】【高級品】ということです。
「ダウンに対しフェザーの配合比が極端に高くないか?」というのが一つの判断ポイントですが、あくまで極端に高い場合、例えばフェザー40%以上といった場合をさしての話、とご理解ください。
というのも、「良いダウン」についてなにかと世間で言われているのは、
「フェザーは羽軸をもったいわゆる羽根なので、ちょっとゴワゴワ感がある、だからフェザーはなるべく少なくして、究極的にはフェザーはゼロ、ダウン100%が一番」
こんな論調が支配的になっている印象を受けるからです。
そもそもダウン100%などというのは存在しないということ。採取している時点でダウンの中にフェザーは絡まり、まぎれこんでいて、フェザーだけを排除するには機械ではなく手選別が必要になります。その手選別でも完全な分離は不可能で、おおよそダウン95%あたりが限界点といわれています。
ダウンコート、ダウンジャケットなど、ダウンを包む生地によって 印象が異なります。
ナイロンの特徴は、 ソフトでしなやかで、絹のような風合いがあります。 コーティング加工がしやすい点があるので、 撥水加工や防水加工がしてあるものもあります。 欠点としてはあまり丈夫ではないくらいです。 出来るだけ丁寧に扱ってください。
ポリエステルは少ししっかりした生地の印象です。 そのため伸縮性はありませんが丈夫でシワになりにくく、 濡れてもほとんど水分を吸わないので早く乾くという利点があります。 また、虫やカビにも強いのも特徴です。
通気性が良い分、湿気も吸収しやすいので、畳みや丸めた状態で保存するのはご法度です。
きちんとハンガーに掛けて風通しが良く、湿気の溜まりにくい場所で保管してください。
細いハンガーを使うと、肩部分のダウンが偏る原因になってしまうので、厚みのあるハンガーをお使いください。
木のハンガーは湿気を吸収してくれるものもあります。
老舗のクリーニング店で聞いた話では、密封して風通しが悪くなることで洋服の黄ばみの原因になったりするそうなので、防虫袋などに入れて保管しない方が良いそうです。
★ 自宅でできるダウンのお手入れ ★
ダウンに付着しているホコリを落とす
長く使っていると、細かいホコリや油分など、目に見えにくい汚れやゴミが付着します。
家に帰ったらホコリを落としましょう。手で払ったり叩いてもホコリは落ちにくいので、スーツなどに使う専用のブラシを使いましょう。
生地を痛めないことが大切なので、ブラシは毛が硬すぎないものにしましょう。
ダウンを着て何度か外出したら、定期的にやりましょう。
ダウンジャケットのシワをとる
生地にもよりますが、シワが付きやすいダウンジャケットもあります。
もしシワが付いてしまった場合は、シワ取りスプレーなどで吹きかけてシワをとってください。
スーツ用などデリケートな生地にも対応しているものがおすすめです。
ダウンジャケットのお手入れ方法
ダウンジャケットのシワのとり方などをご紹介しています。
※注意!※お手持ちのダウンジャケットの取扱い絵表示をよく確認した上で、アイロンなどを使いましょう!!
花王 くらしの研究 ダウンジャケットのおうち洗濯
家庭用洗剤のメーカー・花王さんが、ダウンジャケットのおうちでのお手入れをご紹介しています。
“ダウン風”の中綿のコートやジャケットもいいけれど、ダウンとフェザーのコートやジャケットといったアイテムには、ダックやグースといった鳥たちの、自然の中を生きる上での、“生きている知恵”が詰まっているのですね。人知を超えたその力に、感謝をしつつ、大事に着こなせば、なにか心まで温かく冬を過ごせそうですね!ダウンのアイテムは、良いものですと、なかなかなお値段はいたしますが、そうして大切に使っていくことで、毎年パフォーマンスの高い温かさを提供してくれることでしょう。「愛を込めて、長くつき合いたい」ダウンのコートやジャケットは、そんなアイテムです。
明日、“ダウン”と、どこへ行こう
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