2016/10/09
gomachan
2016/04/28 更新
皆様は、喪服マナーについてご存知ですか? お葬式に何度か参加されていらっしゃる方は、知っておられるかもしれませんね。今回は喪服マナーについてまとめてみようかと思いますので、ご存知無い方に覚えていただきたいです。知っておられる方は復習がてらにお付き合いください。
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喪服は、喪衣(もごろも)や喪衣(もぎぬ)とも呼ばれ、お葬式などに参列・参加する際に着用する礼服となっています。
一般的な色としては、黒がスタンダードです。
喪主とその配偶者が和服として白を着用する場合があります。
赤などの派手な色は、最も避けるべき色とされています。
本来喪服とは、ご遺族が「喪に服している」ということを意味するものです。
正式(モーニング・和装など)と略式(ブラックスーツ・ブラックフォーマルと呼ばれるもの)があります。
参列する側は、故人を偲ぶための正装をするという意味で、略式の礼服を着用します。
「喪に服す」の「喪」とは、人が亡くなった場合、その近親者が一定期間、社交的な行動などを控え、身を慎むことを指します。「服す」とは、従うという意味です。
つまり、「喪に服す」とは、人が亡くなった時に、その近親者が一定期間、社交的な行動などを控え身を慎むというような風習に従うことです。
マナーとは、その国の習慣が根付いたものであり、自発的に行動へと移すべき行儀作法のことです。
ルールとは違い、マナーを守らなかったからといって、罰則があるわけではありません。
喪服の正式と略式は、どういう立場の人かによって変えます。
正式はご遺族・ご親族側が着用し、略式は参列側が着用しましょう。
何故、参列側が正式を着てはいけないのか?
それは、ご親族よりも格が上がってしまわないためだそうです。
喪服のマナーを正しく知ろう。
喪服のマナーは、一度覚えたらずっと行えますから、きちんと覚えておきましょう。
人生、何度もお葬式などに参加するのは、本望ではないと思いますが、急な訃報に対応すべく知識として養っておいても損は無いはずです。
仮通夜の時に、喪服を着て行くのはおかしいとされています。
何故なら、喪服を着て行くと、不幸を予期していたかのように見受けられるからです。
仮通夜は、ご親族が亡くなった故人と過ごすことができる最後の夜となります。
急な訃報を聞き、駆けつける時には、地味な『平服』にしましょう。
平服とは、イコール普段着(カジュアルな服)という意味ではありません。
案内状などに平服でお越しください、と書かれていましたら、その意味は喪服ほど畏まったものでなくて良い、という意味です。
ですので、着用するべき服装は、男性は地味なダークスーツなど、女性は黒のワンピースなどになります。
急でない限り、略式であるブラックフォーマルを着用するべきとされています。
本来は、急な訃報を聞きつけた、ということで平服(地味な服装)で参列していましたが、喪服の略式を着用するのが一般化し、それが常識となったようですね。
葬儀・告別式共にブラックフォーマルを着用するのが、主流となっています。
本通夜と同じく、控えめな服装にしましょう。
また、冬場のコートは、建物に入る前に脱ぐのがマナーです。
ただし、ご焼香場所が屋外などで設営された場所でしたら、焼香時のみ脱衣し、それ以外では着たままでも差し支えありません。
コートの材質は、毛皮などの殺生を連想させるものは絶対に着ないようにしましょう。
手袋・マフラーなども然りです。
仮通夜の際の装い。<女性の場合>
仮通夜の服装は、地味な平服で構いません。画像のように、黒い服装や地味な服装にしましょう。ビシッとした喪服にしてしまうと、突然の死を予期してたと思われかねません。
本通夜の装いの例。<女性の場合>
本通夜は、よほどの理由が無い限りはブラックフォーマルのものにしましょう。喪服マナーは、自分が心掛けるものですから、故人を偲ぶ気遣いとして覚えておくと良いですね。
葬儀・告別式の為の喪服を用意する。<女性の場合>
基本的にブラックフォーマルの喪服を選んでください。そして、なるべく素肌を見せないよう、ストッキングを履いたりすることを心掛けていただきたいです。夏場であっても、長袖や5分袖にし、パンプスやバッグなども黒で揃えると良いでしょう。マナーを守って無いからと言って、罰則はありませんが、教養の無い人だと思われてしまうかもしれません。そんな印象を与えないよう、普段から喪服のマナー知識は養っておくと良いですね。
仮通夜の際の服装。<男性の場合>
仮通夜の際は、通夜や葬儀などのように喪服を着ていかないようにしましょう。喪服を何故着てはいけないかは、少し前に前述しましたように、故人の死を前もって予期していたかのように受け取られかねないからです。お葬式関連の儀式には、葬儀や告別式以外にもきちんとしたマナーがありますので、それをないがしろにしないようにしてくださいね。
本通夜の際の服装。<男性の場合>
本通夜では、ダークグレーや濃紺などの色をしたダークスーツを選ぶと良いでしょう。目立たないようなら、ストライプ柄も可能とされています。ネクタイは、黒を選んでくださいね。マナーを学んだら、実践へ移すと良いと思います。
葬儀・告別式での服装。<男性の場合>
葬儀・告別式も本通夜と同じく、ブラックフォーマルを着用することをお勧めします。最近では、喪服をレンタルできますが、突然の訃報に対処できるように、1着は持っておくといいと思いますよ。
喪服の買い替える時期がわからない方は、10年ぐらいが目安なので、それぐらい経った時期に買い替えるようにしてください。10年ぐらいというのは、10年後ぐらいに体型が変化することを想定し、喪服はある程度お値段の張るものですので、大切に扱ってからの目安としております。喪服を購入する際は、10年先も着ることができるデザインかどうかも重視して購入してくださいね。
お葬式の服装。<子供(女の子)の場合>
紺やグレーなどの地味な色、もしくは黒い色のスカートやワンピースなどを着用させるようにしてください。この時、アクセサリーとして明るい色の髪飾りやリボンは厳禁です。喪服マナーを正しく知れば、お葬式に何を着て行こうか迷うことは無いですね。
お葬式の服装。<子供(男の子)の場合>
男の子の場合も、女の子と同様に紺やグレー、黒などの地味な色のジャケットとズボンを履かせるようにしてください。子供の場合、成長が早いですので、1着喪服を購入するよりはレンタルしてしまった方がいいかもしれませんね。
お葬式の服装。<妊婦さんの場合>
妊婦さんも普通の参列者と変わりなく、参列できますが、大事を取って出席しないという選択もできます。出席する場合は、必ず無理を通していないことを喪主側に伝えることが大切です。喪服は、妊婦さん用のブラックフォーマルを用意するようにしてください。
妊婦さんは、懐鏡を持っておこう。
先程、妊婦さんもお葬式に参列できると書きましたが、実は妊婦さんがお葬式に出席するには、お腹に鏡を入れなければならない、という言い伝えがあるのです。
何故、そのような言い伝えがあるのか?
昔は、妊婦さんはお葬式に出ることをタブー視していました。
その理由は、お葬式にはたくさんの人が集まり、その上、たくさんの霊たちが集まる場所でもあるので、集まった霊たちの中に悪い霊もまぎれ、お腹の中の赤ちゃんに悪さをする、とされていたからです。お腹に鏡を入れなければいけない、というのは、鏡で霊を寄り付かなくさせるためだそうです。腹帯とは、妊婦さんのお腹を支える帯のことなのですが、それに手鏡を忍ばせるようにしてください。その腹帯が着用できない場合は、ポケットなどに鏡の面を外側に向けて入れるようにすると良いらしいです。
信じる信じないは、皆様次第ですが、マナーの一つとして知っておくのも良いと思いますよ。
喪主の和装。<男性の場合>
喪主の和装は、昔は着物をきるべきものとされていましたが、最近では和装と洋装、半々ぐらいの割合で着ているらしいです。ですので、あまり深くこだわる必要はないかもしれませんね。葬儀の際の喪服の和装は、正式である羽織りと着物が主流となっています。
喪主の和装。<女性の場合>
男性と同じく、紋付の着物を着用します。注意すべき点は、アクセサリーです。結婚指輪以外のアクセサリーは、基本的に付けないようにしましょう。もし付ける場合は、パールのイヤリングかネックレスのどちらか片方を付けても良い、というマナーになっているようですね。化粧は極力控え、髪をまとめる場合も派手にならないよう簡素なものにするようにしてください。
喪主の洋装。<男性の場合>
喪主の洋装は、本来はモーニングコートにコールパンツなどを着るのがマナーです。ですが、ブラックスーツを着るのが一般化しているのが実情です。モーニングコートは、夜には着ませんので、通夜の場合は略礼式を着てください。
喪主の洋装。<女性の場合>
喪主の洋装で、女性の場合はアンサンブルやワンピースなどのブラックフォーマルが主流になっています。今では、黒い喪服が主流となっていますが、明治以前は白かった、ということをご存知ですか? 明治以前、外国に倣って黒い喪服を着用するようになったこととか、日露戦争で戦死者が多く出たため、汚れの目立たないようにするために黒い喪服が主流となっていったこと、など様々な社会的背景があったようですよ。
お葬式のためのバッグ。
バッグは、革製品などを避けましょう。理由は言わずともわかるかと思いますが、殺生に繋がるとされるからです。最近では、革製品のものを使っても良いとする流れが主流になりつつあります。なるべくなら、布製品の物を使うよう、マナーを守っていきたいものです。
ハンカチ。
意外に知らない方が多いのが、お葬式のハンカチは白色を使う、というマナーです。
その理由は、古来から白装束を着て弔事などを行う風習があったためとか、故人が白装束で旅立っていくから、など諸説あるそうです。
お葬式のハンカチは、白がスタンダードではありますが、最近では喪服が黒であることが多いので、ハンカチも黒に合わせるという方が増えてきました。
お葬式マナーも時代の波と共に、変わりつつあるようですね。
数珠。
お葬式で使用する数珠には、種類が様々あります。どれを選べば良いのかは、ご自分の宗派によって変わります。
まず、ご自分の宗派を確認し、キリスト教や神道の方でしたら、数珠は必要ありません。
数珠は本来、読経の数を忘れないよう、数を数えるために用いたものですから、仏式の方のみ数珠を用意するようにしてください。どの数珠を用意すればよいか迷った方は、略式念珠というどんな宗派の方でも使用できる数珠がありますので、それを選ぶようにすると良いでしょう。
お葬式には、色々なマナーがありますので、とても勉強になりますね。
ネックレス。
本来は、結婚指輪以外のアクセサリーは身に着けないのがベストでしたが、時代の流れとともに変化し、ジェットやオニキスなどの黒い宝石や、真珠などの白い宝石も良いとされるようになりました。ただし、着物の場合はアクセサリーは着けないのがマナーとなります。ご注意ください。
パンプス。
パンプスなどの履物は、バッグ同様、革製品のものは極力控えるようにしましょう。ですが、革製品のものが多く販売されている今日、それを選んでも良いとする流れもありますので、黒の地味な履物だったらマナー違反にはならないと思います。
今回の喪服マナーの記事は、これで終わりです。
記事を最後まで閲覧してくださった皆様、お疲れ様でした。
喪服を使う機会は一生の内、数度あるかないか、ぐらいだと思いますので、喪服マナーに触れる機会もあまり無かった方もいらっしゃられたことではないでしょうか。
喪服マナーは、一度覚えてしまえば、ずっと活用していけるものですから、忘れないようにしていきたいものですね。
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