浴衣はお出かけ着だけじゃない！古来の寝巻き着としての楽しみ方

浴衣とは、江戸時代の昔から、湯上りの時にバスローブ代わりに着るものでしたよね。また、パジャマのような位置づけであり、日中堂々と街を歩くようなものではありませんでした。
いつから寝巻きでなくなったのか。

いまや、旅館でぐらいしか寝巻きとして浴衣を着用することはなくなってしまいましたね。
可愛い浴衣が取り揃えられていて女子旅などではそれを目当てに泊まる方もいるくらいひそかに人気はあります。

綿素材の浴衣は汗をよく吸ってくれるので、肌がべたべたすることもなく、涼しく感じます。
また、浴衣は身体を覆っている部分が多いので寝巻きとしては暑いと思われがちですが、ぴったり密着している訳ではないので、その隙間に風が通り抜けて涼しいのです。

浴衣には暑い夏を快適に過ごすための日本人の生活の知恵が染め込んでいます。
古典的な浴衣には紺地と白地が多く見られます。白地の浴衣は昼用で、家の中で着ると真夏でも涼しく過ごせます。紺地の浴衣は紺色に染めるために使われてる「藍」の香りを虫が嫌うことから、虫の多く出る夕方から夜にかけて着用するのが良いとされています。

ここで、まず、可愛い寝巻き浴衣のご紹介の前に浴衣の着こなし方について先にお教えしたいと思います。旅先で間違った着こなしは恥ずかしいですね。

温泉旅館に用意されている浴衣は、一般的な浴衣とは違い、たいていは「簡易浴衣」です。
衿は細く柔らかで、袖付けにゆとりがあり、たもとが短めです。
誰にでも着やすい、くつろげる、また寝巻きとして利用するために旅館の浴衣はこうしたデザインになっています。

合わせる帯も、通常浴衣で合わせる帯よりも、寝巻きとしての浴衣帯は細く柔らかいものが用意されています。
伊達締めによく似た帯です。腰ひもは用意されていないようです。

浴衣をはおり、浴衣の衿の端をつかみ左右に大きく広げます。
浴衣を着つけた際の裾の長さを決めます。浴衣の場合はくるぶしが見え隠れするぐらいがちょうどいいとされています。

浴衣の右身ごろ、左身ごろの順に合わせ、合わせたら端を折り返してきれいに整えます。
ここで裾をまっすぐに整えます。

端を折った部分のすぐ上に帯を当てて締めていきます。
浴衣の帯の締め方に決まりはありませんが、一般的には体の横で蝶結びが主流です。

浴衣を着た際に首の後ろは少し開けてうなじが見えるようにしておくと女性的です。
髪はアップにし、首元をすっきりさせることで浴衣の魅力がアップします。

浴衣用下着があれば一番いいのですが、浴衣の下に一枚は下着を着用した方がマナーとしてはよさそうです。キャミソールやタンクトップなどあるもので代用しても。

旅館やホテルなどで使われている寝巻き浴衣です。
広巾の生地を使い、顔料にてプリントしています。
モダンな薔薇柄がとても素敵です。

長く愛され続ける伝統レンガ柄を使用した寝巻き浴衣です。
年代を問わない落ち着いたデザインは家族でおそろいなんてこともできますね。

こちらは和柄では人気の桜と夏らしい水玉をあしらった寝巻き浴衣です。
ブルー地というのが見てるだけで涼やかな気持ちになりますね。

サラリとした肌触りの秘密は、日本の伝統製法で1週間をかけて晒した完全な晒しガーゼ。
寝ている時にごろごろしてしまう背縫いもなく、本格的な四つ縫いで、縫い代もお肌にあたりません。
顔色がよく見えるきれいな桜柄はどんな方にもおすすめな寝巻き浴衣です。

こんなシックな朝顔の寝巻き浴衣はいかがですか？
朝顔をあしらった柄はほんわかした可愛らしい感じのものが多いのですが黒を基調とした落ち着いた柄になっています。

あまり色味のついたものはちょっと・・・という方におススメ。モノトーンの寝巻き浴衣です。
お母さん世代に好まれそうな落ち着いた柄はプレゼントにもいいですね。

こちらもモノトーンで仕上げられた寝巻き浴衣です。
花柄をあしらったものもあるのでモノトーンな中でも女性らしさがあります。

普通の浴衣をたくさん持ってる方。その浴衣も寝巻きとしてだいようできますよ。
糊が効いているのでごわごわした感じが最初は気になるかもしれませんが洗っていくうちになじみます。ただ、寝巻きなので落ち着いた色味の方がゆったりと眠れるかも。

寝苦しい夏の夜が近づいてきますね。
今回おススメした寝巻き浴衣を着用してみてはいかがでしょうか。寝心地の良さを体感してみてください！